【体の痛み治療 プロフェッショナル12人】
「生命の全体観」の哲学で総力戦でガンとの共存を目指す
自然医学、東洋医学、快医学を統合した独自の方法を提唱。枝葉末節に囚われず、生命の本質に迫る治療に定評がある。
患者が自分で自分を治す健康自立を目指し、自宅で行える手当を伝えている。
[すべての病気の根本的な原因は同じ]
古今東西の知識・方法を学び、快医学を中心に自然医学、東洋医学を統合した方法を「自然医学健康相談室」で実践する遊佐健一院長。ガンをはじめ、難病や難治性疾患に苦しむ患者の篤い信頼を得ている。症状の枝葉末節に囚われるのではなく、「生命の全体観」の哲学によって身体を全体像として捉え、根本を改善するのが方針だ。
「快医学」とは、瓜生良介氏が、日本古来の優れた知見を柔軟に取り入れ、組み立てた生命の力を最大限に生かす方法。
心身のバランスが「快」を生み、「快」がもたらす自然治癒力で病気は治る、という考えだ。
長く日本の古武術や中国の武術と関わっていた遊佐院長は、もともと「気」の重要性を感じ、深い関心を抱いていた。
東洋医学全般を学び、鍼灸による治療を行っていたが、それだけでは対処できない症例もある。
痛いという固定概念が先行し、鍼を嫌がる患者もいた。そんなとき、快医学の本に出会う。
「自分が知らなかった、いろいろな手当てがあることを知りましたね。講座に参加して話を聞いていくうちに、興味を持ちました。その快医学を中心として、それまで学んできたよいものを吸収合併したのが、現在私が行っている方法です」
遊佐院長が提唱する治療法は、あらゆる疾病、疾患に効果があるという。そして、「どんな病気であれ、基本は同じように治療する」という東洋医学の考えに基づいている。なぜなら、すべての病気の根本的な原因は同じだと考えるからだ。
[日常生活の土台の乱れが病気へとつながる]
そもそも、人はなぜ病気になるのだろう。遊佐院長は、快医学が提唱する「息・食・動・想・環」の重要性を強調する。
「息」とは呼吸、「食」は食べ物、「動」は運動、「想」は考え方や感情、「環」とは地球環境から職場環境、腸内環境までの幅広い環境を指す。この「息・食・動・想・環」で構成される日常生活が、生命の土台である。
「当たり前のことが最も大切なのです。肥田春充氏の言葉を借りれば、”真理とは平凡である”、ドストエフスキーの言葉なら、”本当の真理というものは常に真理らしくない”ということでしょうか」 そして、その土台を崩す原因となるものを東洋医学では「邪気」と呼ぶ。
邪気を生じさせる要因として、「外因」、「内因」、「不内外因」の3つがあるという。
「外因」とは、住環境や地球・地域環境、気候などによる要因。「内因」とは心の動きで、過度で長期にわたる感情が内臓を破壊するとされる。「不内外因」は、食生活や生活リズム、細菌やウイルスなどの感染症、骨格の歪み、咬合異常など。
さらに現代社会では、電磁波や化学物質、タバコ、歯科金属なども要因になるという。
土台が崩れると、体内バランスが崩れる。東洋医学でいう「気・血・水」のバランスである。気は自律神経であり、血はホルモン系、水は免疫系にあたり、それぞれが互いに影響し合ってシーソーのようにバランスを保っている。どれか一つでも乱れれば、悪循環を招くことになるのだ。
それが、「肝(肝臓)・心(心臓)・脾(消化器系)・肺・腎(腎臓)」の五臓に悪影響を及ぼす。
「五臓とは、それがなければ生きていくことができない重要な臓器です。何千年という歴史の中で症例を診てきた東洋医学において、根幹的な機能をなすものとされています」
五臓もまた独立して働いているのではなく、それぞれを助けたり、抑制したりして関連性をを持ちながらバランスを保っている。そのバランスの乱れが、病気へとつながっていく。
つまり、遊佐院長によるメカニズムはこうだ。
日常生活(「息・食・動・想・環」)の乱れが、体内バランス(「気・血水」)を崩し、その結果、重要な臓器である五臓に影響を与え、病気になる。
「快医学では、症状の進行を”病的傾斜”と呼びます。その第1段階は痛みや違和感、ちょっと身体がおかしいなという”感覚異常”。第2段階になると便秘や下痢を繰り返したり、視力が低下したり、肩を回しにくくなったりする。”機能異常”。第3段階が、胃潰瘍やガンといった”器質異常”です。西洋医学では、第3段階になってようやく病名がつけられます」
もちろん、早い段階で異常に気づくにこしたことはない。
しかし、どの段階まで来たとしても、治る可能性は十分にある。なぜなら、日常生活の法則違反を正せばいいからだ。
[ライフエネルギーテストやパワーテストで身体の状態を測定・評価]
そのためにも、症状だけでなく、奥に隠された患者の身体の状態を正確に知る必要がある。
遊佐院長が「自然医学健康相談室」でまず行うのは、「ライフエネルギーテスト(LET)」だ。
これは、すべての生き物は自分にとって有害なものか有益なものかを判断する能力を持っているという考えに基づいたもので、本能的に起こる筋肉反射や共鳴現象を利用した方法だ。2本の指で輪をつくり、引っ張られたときの抵抗の変化を見る。患者の指を検査器として、心と身体の異常を判断するのだ。
「知識や情報はなくても、身体や脳は知っています。だから、その身体に聞いてみるのです」
その一つであり、レギュラーテストとして行うのが、「臓器反応テスト」。各臓器に微細な刺激を与えると、内部の病気や歪み、循環不全などが反映されて、指先の力に強弱の変化が出てくる。これで、各臓器の機能が強いか弱いかを診るのだという。
「適合性テスト」では、食べ物や飲み物、治療法が、その患者に適したものかどうかを調べる。一人ひとりの体質が違うように、万人に効く健康食品や薬はないからだ。輪を作った指とは反対側の手で検体(食べ物、飲み物、薬草など)を持ち、それが身体が欲しているものであれば指は閉じたまま。有害なものである場合は、筋肉反射によって筋力が減弱し、指が開いてしまう。同様の方法で、アレルギーを調べることも可能だ。
さらに「ガンテスト」では、ガンまたは前ガン状態をチェックする。その一つである「IPAチェック」では、化粧品やシャンプーなど広く使われているイソプロピルアルコール(IPA)を検体にする。健康な身体にはそれを排除する能力があるが、弱っている人は身体に蓄積してしまう。
自然療法医のハルダ・クラーク博士によれば、体内に蓄積されたイソプロピルアルコールは寄生虫(肥大吸虫)を増殖させる。そしてこの肥大吸虫の成長因子が、発ガン因子に関わっているのだという。つまり、イソプロピルアルコールが蓄積しているか否かは、ガンを見つけ出す一つの指標となるのだ。
また、西洋医学のPET検査を応用した「ブドウ糖チェック」、各種プレパラートや試薬、病理写真などを検体とする「ウイルス・細菌・寄生虫チェック」、「腫瘍マーカーチェック」なども、評価の指標となる。
「数年前に肝臓を悪くして、今もまたちょっとおかしいと感じている患者さんがいました。でも病院では、異常がないといわれる。けれど、こうした検査で、肝臓やすい臓が悲鳴を上げているのがすぐにわかりました。そのままの生活を何年も続けていると、いずれは西洋医学で病名がつく状態になってしまうでしょう。その前に対処できれば、それが一番いいですよね」
[医療現場でも採用される検査法・治療法も採用]
遊佐院長は、必要に応じて「ライフエネルギーテスト」以外にも多くの検査・治療を行っている。
画像上で生きた血液を自分の目で観察できる「生体血液画像分析検査」も、その一つだ。
「食生活が正しいか、病気が回復しているかなど健康状態と栄養状態を知ることができるので、月1度の検査をおすすめしています」
「量子共鳴分析装置(QRS)」や「ライフフィールドテスター(LFT)」といった機器も使用する。
生命現象には、目に見える「物質的な生命現象」と、生命力・気・心など目に見えない「非物理的な生命現象」がある。
病気の本質的な原因は、「非物理的な生命現象」の乱れや不調にあるとし、「量子共鳴分析装置」による波動の測定でその乱れや変調の程度を判定する。また、「ライフフィールドテスター」は、患者が本能的に脳で感じ取った情報を生体の電気的変化として読み取る機器。これらによって、各臓器の機能や免疫機能など全身の機能評価テストができ、「ライフエネルギーテスト」同様に食べ物や薬の適合性もチェックできる。
また、「良導絡自律神経興奮性測定(ノイロビジョンシステム)」も採用。「良導絡」は、京都大学生理学教室の故中谷義雄博士が考案したもので、現在では国公立病院や大学病院をはじめ、多くの医師や医療従事者が臨床に応用している。
身体内部に問題が起こると、皮膚に電気が通りやすい特定の場所(良導絡)が現れるという。
身体の異常が自律神経を介して皮膚に現れ、導電性を変化させるのだ。だから、電気抵抗を測定することによって、自律神経の興奮を知ることができる。
「そのため、画像診断などに映らない体調、体質、ストレス、自律神経の異常や失調など多くの情報を定量的に捉えることができるのです」
さらに、カラーを用いて検査し、症状を緩和したり、病気を治したりする「カラー治療」も行う。
その原理はこうだ。障害を受けた細胞から出る波長と同じ波長をもったカラーを身体の必要な部分に貼付することにより、カラーの波長が病気の波長を打ち消し、細胞や組織を正常化させていく。検査・治療は、探索棒(内部に病態から採ったウイルスなどのサンプルを置き換えたカラーが入った真鍮の棒)を各部に当てる。「ライフエネルギーテスト」同様2本の指で輪を作って引っ張り、オープンかクローズかで測定判断する。これによって、痛みやウイルスの特定は可能となる。
そして、選定されたカラーを病因ポイントに貼ることで、症状を緩和するだけでなく細胞に直接働きかけて治癒を促すという。
「カラー治療」の一種である「レインボーパワー療法」も採り入れている。これは、地のエネルギーである鉱物でできた棒で微細な刺激を与えることにより、気の流れを整え、五臓の働きを正常化させるというものだ。
さらに、活性酸素除去酵素の活性化やDNA修復力・免疫力の向上などに効果がある「放射線ホルミシス」にも目を向ける。
「微量の放射線は身体に刺激を与え、バランスをとるうえで有効です。北投石と呼ばれるラジウム鉱石で有名な秋田県の玉川温泉や、世界有数のラジウム温泉で知られる鳥取県の三朝温泉などに行ってラドン濃度を測定するなど、現在研究を進めているところです」
[治療家よりメッセンジャー情報配達人というスタンスで]
遊佐院長は、自分は治療家というより情報配達人というスタンスだという。自分が学んだことを患者に提供する、という方針である。
「検査結果を評価し、情報提供しながら患者さんそれぞれに合った治療法を選択して伝えます。自分で手当てしていただくのが、基本的な主旨。なぜなら、患者さんの健康の自立を目指しているからです。自分で自分を治すことが理想。最初は、月に一度程度の割合で通院していただいて検査し、ご自身でやった手当てがどの程度かを評価しながらアドバイスをしていきます」
ソフト断食や薬草茶の処方、湯たんぽやアイロンを使ったいろいろな温熱療法、尿療法、操体法、頭蓋仙骨療法など各人に合った手当てはさまざま。そしてなにより重視するのが、土台であり、根本原因である生活全般の指導だ。
「病気になった人は、自分は何も悪いことはしていないのに、と交通事故にでも遭ったように感じるかもしれませんが、気付かないうちに土台を崩すことをしているのです。検査で見つけ出したそれらを説明・指導していきます。根本が変わらなければ、いくら手当てをしてもダメですから」
治療家にしかできない治療は、整骨院で行う。提携のホルミシスルームを紹介することもある。
[人間とガンとの共存を目指す。すべてはバランスだ!]
遊佐院長のモットーは「生命の快方向」を見つけ出すこと。そして、「心身共に気持ちよく」「幸せに」一生を過ごせるよう指導・治療することだ。「たとえば、ガンが治った方は、ガンは生き方を教えてくれるといいます。いろいろな事を気づかせてくれる。そもそもガン細胞は外から入ってきた異物ではなく、もともとあった自分の細胞。それが不良息子になってしまっただけなのです。でも更生しないわけではなく、きちんと手当てをすればまた戻る。現代医学の検査も重要視し、必要に応じて医療機関との連携もしています」
さらに、テーマとしてガンとの共存を揚げる。「西洋医学では、ガンに対しては放射線と抗がん剤治療、そして手術しかない。放射線や抗がん剤は、正常細胞までも殺してしまいます。正常細胞が元気にならないと、免疫力は上がらず、治らないのです。そもそも誰でも、1日5000個以上のガン細胞ができています。それをナチュラルキラーなどの免疫細胞がやっつけてくれることで、バランスを保っているわけです。僕は、悪いところだけを叩いて殺せば、それですべてが解決するとは思っていません。例えば50歳でガンを患い、90歳過ぎまで生きてほかの要因で亡くなった方は大勢います。”バランスを保ちながら”幸せに生きていくことができればいいのではないでしょうか」
【全国・優良 整骨院 接骨院 完全ガイド 2011年度版】
症状の枝葉末節に囚われず「生命の本質・根本」を診る治療総力戦でガンと共存をめざす
古今東西の方法を学び。実践する。
肩こりや腰痛に対し、単なる治療を行うだけでなく、奥に隠された内臓の強弱を調べ、患者自身の健康自立の手助けを行う。
ガン患者への相談・指導・情報提供、そのための各種治療も積極的に行う。
遊佐先生のモットーは、「生命の快方向」を見つけ出し、「心身ともに気持ちよく」「幸せ」に一生を過ごせるように治療・指導を行うこと。
古今東西の知識・方法を渉猟し、独自の治療・施術の統合を目指した。その到達点にあるのが、「自然医学・東洋医学・快医学」だ。
患者の体を把握するため、生体血液画像分析検査やLET(Oリング・パワーテスト)、良導絡自律神経興奮性測定、QRS(量子共鳴分析装置)、LFT(ライフフィールドテスター)等を用い、体の根本をチェックして把握する。さらにIPAチェック(イソプロピルアルコール)、PETチェック、寄生虫チェック、細菌ウイルスチェック、アレルギーチェック、マーカーチェック、そして病理写真等を使用し、体の状態を測定評価し各人に合った治療方法を選択して実施する。
命の本質に迫った治療に評価が高い。
さらに、治療後に再発させないことを目的として、日常生活を送る上での指導も欠かさない。
自分で自分を治す、健康自立を目指しているからだ。今、遊佐先生は人間とガンの共存をテーマに、その研究を深めている。
【全国・優良 整骨院 接骨院 完全ガイド 2013年度版】
古今東西の治療法を会得し、腰痛や関節痛の治療だけでなく内臓の強弱も診て、健康自立を促す。ガン患者への相談・指導・治療の他、総合的治療の研究にも力を注ぐ。
専門は、痛み及びガンとの共存。
病名や症状にとらわれず、生命の本質を診る
いろいろな医学、治療法を学んできた遊佐先生は、疼痛に対しレーザー光線療法、佐藤先生のテラヘルツ療法、加島先生の色彩診断治療、小野田先生のレインボー療法、柯先生の遠絡療法や中国の老中医に学んできた鍼治療等々を統合して、治療している。
普通の疼痛ならば一度の治療でほぼ消えてしまう。先生の疼痛に対する哲学は、「不通則痛・通則不痛」。経絡の気血の流れが悪いと痛みになるというもので、それを解消すると疼痛が消失する。
また、ガン治療に対しては、前述の他、生活指導全般、各種温熱療法、薬草茶、厳選健康食品、漢方薬等を総合して、様々な方法でガンと総力戦で闘いつつ共存を目指す。
二律背反の心境でバランスをとっていくのだという。
診断には、問診、徒手検査、Oリングテスト、生体血液画像分析検査、良導絡ノイロシステムビジョン、唾液(尿)酸化還元電位測定、QRS・LFT等の波動テスト、心電図、毛髪ミネラル検査等を用い、各人にあった治療法を選択し、実践している。
「ただ治ればいいのではなく、『病』を通して、病気の意味を考えてほしい」と遊佐先生は語る。